秦基博「鱗」歌詞に込められたメッセージとは?

今回は私の大好きなシンガーソングライター
秦基博

彼の代名詞「鋼と硝子でできた声
甘い声の中にざらついた声がある様な独特な歌声。
そして1音1音、繊細で洗練されたギタープレイ
まだまだ魅力はたくさん!めっちゃ好き!

そんな彼の代表曲の1つ「鱗」

一度ハマると抜け出せない人が
たくさんいると思います!!!
きっとあなたもそうですよね?

この曲と出会って約10年。
今でも聴くと心動かされます。

そんな「鱗」に込められたメッセージ・意味を
私なりにひも解いていきます。

読み終わった後
今まで少し違う「鱗」になると嬉しいです!

1.秦基博「鱗」は誰に向けて歌っているのか?

1-1.今の自分

少し伸びた前髪を かき上げたその先に見えた
緑がかった君の瞳に 映りこんだ僕は魚

作詞・作曲:秦基博

ここは他人を通して見える自分の姿だと思います。

他人は鏡だ」とも言いますよね。

ふとした瞬間、自分が情けないなあ
と感じるときありませんか?

例えば自分が悔しかったこと・できなかったことを
誰かに話していると
それがだんだん愚痴や言い訳になってきます。

ついつい夢中で話してしまい
相手の反応が悪くなって来た時に…

はっ!と空気を察し

「今の自分ダメだ。」と気づきます。

相手に映り込んだ自分が見えて気づく事があります。

今のダメな自分が見えた場面。
「今のダメな自分」=「魚」。

いろんな言い訳で着飾って 仕方ないと笑っていた
傷つくよりはまだその方がいいように思えて

作詞・作曲:秦基博

ダメな自分を受け入れられず
ごまかしていた自分に気づき始めます。

自分があんな風になれるわけない
自分が成功するわけがない

だってもう若くないから
だって才能が無いから
仕方ない

失敗して傷つくよりもまだ
今のままの方がいいように思えて

次に進むため、気持ちの整理ができた場面
今の自分は言い訳という鱗をまとった魚だった

1-2.未来の自分

夏の風が 君をどこか 遠くへと 奪っていく
言い出せずにいた想いを ねぇ 届けなくちゃ
君を失いたくないんだ

作詞・作曲:秦基博

ここで現れる「君」
初めは「好きな人」をイメージして聴いていました。

でも自分が目標に向かって頑張っている時
この曲を聴いて、「君」という言葉に
」「目標」=「未来の自分」という意味合いを感じました。

だとすると、こんな風に聴こえてきませんか?

「時間だけが過ぎ、なりたい未来の自分遠くなっていく
なにもしない時間が、未来の自分奪っていく

今まで言い出せず、ずっと秘めていた想いがあるんだよね?
ねぇ?本当にそのままでいいの?
今、その想いをきちんと届けなくちゃ
この失いたくないんだ。」

ここでいう「届ける」と言うのは
自分の気持ちをしっかり明日の自分に届けていく
未来の自分に繋げていく事だと思います。

自問自答を繰り返し、決心がついた場面。

この曲は

今の自分から未来の自分へ
決心を伝えていく歌
だと思います。

2.「それでいいはずなんだ」の真意

サビは秦さん圧巻の歌声でございます…。惚れる…。

2-1.泳いでいく表現

君に今 会いたいんだ 会いに行くよ
たとえどんな痛みが ほら 押し寄せても

作詞・作曲:秦基博

ここは
なりたい未来の自分に会いに行く
つまり

夢を叶えようと動き出している場面。

どんな困難でも立ち向かっていく決意もあり
もう初めの頃の自分ではないですね。

そしてここでもう1つ注目して欲しい!!
彼の歌い方です!!!

音源では「君に今~…会いに行くよ」まで
全く息継ぎをしないのです!!!
その間に音は上がったり下がったり
揺れながら進んでいきます

好きすぎて、行き過ぎた表現になるかもしれませんが…
それはまるで

魚(メロディー)
川の流れ(五線譜)に揺られながらも
止まらず突き進んでいく様に感じました。

揺れながらも、前に前に泳いでいく
そんな歌声に聴こえました。

2-2.答えは誰にも分からない

鱗のように 身にまとったものは捨てて
泳いでいけ 君のもとへ 君のもとへ
それでいいはずなんだ

作詞・作曲:秦基博

ここで
言い訳=鱗」はきっぱり捨てていますね。


次のセリフ。
泳いでいけ

まるで川に魚を放す様に
素直になった自分の気持ちを
未来に解き放っているように聴こえてきます。


そして
君のもとへ 君のもとへ
と放った気持ちを見送りながら
きちんと辿り着くように祈っています。
なりたい未来の自分に辿り着きますようにと。
これまでの自分と決別する瞬間です。


最後
それでいいはずなんだ

ここまで来るのに様々な苦悩や葛藤があったはず。
そしてようやく行き着いた答え
それが正しいのか間違っているのかは分からない。

でもきっと大丈夫
自分で出した答えだから。それでいいはずなんだ

自分の決意に「きっと大丈夫」と最後背中を押すセリフ

答えなんて誰にも分からないからこそ!
自分を信じようとする歌詞
だったんですね。

そう思うと最後声を張り上げず
そっと歌っている秦さんは
自分に言い聞かせている様にも聴こえますね。

3.秦基博「鱗」から見えたメッセージ

今までの自分を脱ぎ捨て
未来に向かって動き出そう!

「鱗」は頑張る人への応援歌でもある気がしました。

自分の鱗は、自分で剥いでいくしかないのです。

今の自分から変わりたい人や
すでに変わろうと行動している人。

是非そんな人たちは
この曲を聴いて気持ちを高ぶらせてほしいです!

一度聴いた事ある人は
この記事を参考に聴きなおしてみてください!