「月末のルーティン作業、いい加減どうにかしたい…」
ExcelにCSVデータをコピペして、関数を駆使して集計…
毎月同じことの繰り返しで、うんざりしていませんか?
そのExcel作業、Power QueryとPower Automateで自動化できるんです!
この記事では、Power QueryとPower Automateを活用した
「売り上げ報告自動化」について解説します。
動画で見たい方はコチラ
Power AutomateとPower Query
Power AutomateはMicrosoftが提供するRPAツール。
クラウド上で動作し、様々なアプリやサービスと連携して業務フローを自動化できます。
またクラウド上で動作するためPCがシャットダウン状態でもロボットが動いてくれます。
Power QueryはExcelに標準搭載されたデータ加工ツール。
複数のファイルからのデータ抽出・結合、不要なデータの削除など、データ集計・加工をノーコードで実現します。
これはローカル上で動作するためPCがシャットダウン状態では動かすことができません。
この2つを組み合わせることで
- Power Query: データを自動で集計
- Power Automate: 集計結果を自動でメール送信
といった一連の作業を完全自動化し、手作業を大幅に削減できます。
今回の自動化内容
以下のような流れで「毎月の売り上げ報告」を自動化する方法を紹介します。
- Power Queryで集計を自動化
- 複数店舗のCSVファイルをPower Queryで一括接続
- 店舗別、商品カテゴリ別、支払い方法別、顧客タイプ別の売上を集計
- 集計結果をExcelシートに出力
- Power Automateでメール送信を自動化
- Power Queryで作成した集計結果のExcelファイルをPower Automateで取得
- 集計結果をメール本文に反映
- 設定した宛先へ自動でメール送信
これにより、毎月月初に自動で売り上げ報告メールが関係者に届けられるようになります。
Power Queryでの集計自動化ステップ
Power Queryでの自動化は、主に以下の3ステップで実現できます。
- 接続: フォルダ内のすべてのCSVファイルをPower Queryで一括接続
- 加工: Power Queryエディター上でデータ加工 (不要な列の削除など)
- 出力: 加工後のデータをExcelシートに出力
接続
「フォルダをデータベースとして活用」する方法で
複数のCSVファイルをPower Queryに一括で取り込みます。



5つのCSVファイルに接続できている状態です。
画像赤枠のアイコンを押下し、5つのCSVデータを統合させます。

5つのCSVファイルの中身は
「日付」「店舗名」「商品カテゴリー」「売上金額」「支払い方法」「顧客タイプ」
で構成されている事が分かりますね。
加工
次にこの5つのCSVデータから、下記4つの集計を作ります。
- 「店舗名」別の売上
- 「商品カテゴリー」別の売上
- 「支払い方法」別の売上
- 「顧客タイプ」別の売上
ポイントは「参照」と「グループ化」です。
- 参照: 元のクエリの状態を引き継いだクエリを作成することで、効率的なデータ加工を実現
- グループ化: 指定した列でデータをグループ化し、合計や平均などの集計値を算出
これらの機能を活用することで、複雑な集計作業もPower Queryで簡単に行えます。

先ほどの統合したクエリを右クリックし
「参照」をクリックする。

参照して出来たクエリに対して
まずは「店舗別の売上」を作ってみる。
「グループ化」を使い
・青枠(どの列に対して集約するか) → 「店舗名」
・操作(どんな操作がしたいか) → 「合計」
・緑枠 – 列(どの列を操作したいか) → 「売上金額」
・緑枠 – 新しい列名(操作した列の新しい名前は) → 「売上金額」
この「参照」と「グループ化」を使い
4つの集計結果を作成することができますね!
出力

あとは「閉じて読み込む」をすることで
4つの集計結果がシートに反映されます。

今後の集計
今後どのような集計作業になるのか?というと
初めに指定したフォルダの中に
同じ名前でCSVを放り込んで
この集計しているExcelファイルを更新すれば自動的に集計されます!
これで毎回毎回手作業で集計する手間が省けました!
ではこの結果をメールで自動送付するにはどうするのか?
PowerAutomateで実装してみます!